いい不動産屋さんや物件を探すコツとは?
──菅野さんは不動産を職業にしてから、マンガの読み方は結構変わりましたか?
そうですね、変わりました! マンガのストーリーを追いつつ、主人公が住んでいる部屋の間取りを想像したり、マンガの中に描かれる建物を「もっと見たい!」と思うようになりましたね。
ふだん、街を歩いていても、このお店はおもしろい物件の使い方しているなとか、開発中の空地に目がいってしまって……。街を見る目も変わったなと思います。
──この質問はマンガの話から少し外れちゃうかもしれないけど、お客さんと日々接していると、お客さんが陥りやすい不動産探しのパターンってものがありますよね。もうちょっとこう考えるとよいのにと思うことはどんなことでしょう?
家賃はいくら、広さは何㎡が希望といった数字的な条件も大切ですが、ご自身が好きなことや好きなものをそこに加えながら探す、ということでしょうか。
──「好きなこと」「好きなもの」?
わかりやすいところでいうと、古着が好きな方だったら、古着屋さんの多い高円寺や下北沢に住んだほうが、すぐに洋服を見に行けて楽しいですよとか。コーヒーが好きな方には、美味しいコーヒースタンドがある街を提案するとか。
そうすると、通勤に便利な駅以外の選択肢がうまれますよね。
そんなふうに好きなものをキーワードに物件を探すのもおすすめです。
──その人が普段どういう生活をしていて、何を優先させたいかということですね。
そうですね。数字的な部分だけで見ると、物件数が限定されがちですが、例えば、残業が多くて深夜のタクシー代がすごくかかっている人は、職場近くの物件に住むことで余分なタクシー代をカットすることもできるし、さらにそのタクシー代分を家賃に入れれば、もっとスペックのよい部屋に住めますよっていう、発想の転換ですね。全部総合的に考えていくと正解がある。
──あー、探す時はたしかに家賃だけで考えちゃうかもしれません。じゃあ、これから引っ越そうかなとか家を探そうとしている人たちに一番おすすめするマンガとしたら?
引っ越しのときに読むなら『吉祥寺だけが住みたい街ですか?』ですね。東京って駅ごとにまったくカラーが違うというか、どの街もそれぞれ個性豊かだな〜というのを実感できておすすめです。
家を買う時に読むなら『やっちまったよ一戸建て!!』ですね。お金の勉強にもなります!
──ふむふむ。ところで、物件をリアルに探そうとする場合、最近はどういう風に探すのが正解なんでしょう? 今だと不動産屋に行く前にネットで検索してっていう感じだと思うんですけど。
そうですね、ネットでも物件情報は確認できますが、もし住みたい街が決まっていたら、お休みの日にその街の駅周辺にある、昔から長く営業をやってそうな不動産屋さんを訪ねて、物件情報を見せてもらうというのもいいと思います。
街のこともよくご存知かと思いますし、おもしろいお話が聞けるかもしれません。
──あと不動産屋さんに行く時にこうするといいよみたいな。
不動産サイトで先に住みたい場所の物件情報をあらかじめ見ておくと、その地域の相場感がわかるので実際物件を見たときの判断基準が自分の中にできるので、いいですね。
あとは、好きなインテリアの画像や間取りの物件情報を持っていって、担当の方に見せてイメージを共有するというのもいい物件を見つけるヒントになるかと思いますよ!
美容院みたいですけど、そういった情報をいただけると、私たちもグッと探しやすくなる気がします。お客様には好きなものをたくさん教えてほしいですね。
──おお……なんかマンガの話を聞くだけのつもりが、不動産探しのコツまで教えていただいちゃってすいません! 引っ越したくなったというか、不動産屋さんに行って物件探してみたくなりました。
菅野弥生(すがのやよい):密林不動産代表。普段は、明光テックという不動産会社に勤務。建物を見て回りながら散歩するのが好き。
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