『HUNTER×HUNTER』でキルアはどれだけお菓子を買ったのか

『HUNTER×HUNTER』でキルアはどれだけお菓子を買ったのか

こんにちは。国府町怒児(こうまち ぬんじ)です。
皆さんは、HUNTER×HUNTERという漫画はご存知でしょうか。

HUNTER×HUNTERとは

HUNTER×HUNTERは、1998年から週刊少年ジャンプで連載されている、少年漫画です。
主人公のゴン=フリークスが、実の父ジン=フリークスに会うべく、道中で出会った仲間達とトラブルを乗り越えながら冒険していくというストーリになっています。
戦闘の駆け引きや戦闘ルールが非常に凝っていて、熱狂的なファンも多い作品です。
OVA化、アニメ化、映画化もされています。
作者は冨樫義博。同じ少年ジャンプでは幽☆遊☆白書レベルEといったヒット作を出しています。

このHUNTER×HUNTERの中で、主人公のゴンと友人のキルアが天空闘技場というところで修行をする場面があります。

天空闘技場とは

(『HUNTER×HUNTER』6巻7p参照)

天空闘技場は「勝者のみが上の階に行ける格闘技場 1日平均4000人の腕自慢がより高い階を目指してやってくる」(『HUNTER×HUNTER』6巻7p)場所です。
「観客動員数は年間10億を超える」(同)と非常に活気があります。
因みに日本野球機構(NPB)のデータによると、2016年のプロ野球の観客動員数は合計858試合で2498万1514人だったので、10億人を集める天空闘技場がいかに巨大なマーケットであるか分かるかと思います。

当然、スタープレイヤーにはプロ野球以上の待遇が約束されています。
「建物内部にはサービス用の各種施設が完備されて」(同)いるのに加え、「高い階級の闘士は1フロア全てを所有」(同)することもできます。

さらには、高額のファイトマネーも用意されています。

天空闘技場の賞金

(『HUNTER×HUNTER』6巻12p参照)

天空闘技場の賞金は、200階までは勝ちを重ねて階級が上がるごとに高くなっていきます。
最初の一戦での152ジェニーを皮切りに、50階辺りで5万ジェニー、100階で100万ジェニー、150階で1000万ジェニー以上と加速度的に金額が跳ね上がります。
先述したキルアは、6歳のときに一度天空闘技場に挑戦したことがあり、そのとき190階で勝って2億くらいもらったというセリフがあります。

(『HUNTER×HUNTER』6巻12p参照)

ここでキルアは、もらった2億を4年間で全てお菓子に使ってしまったと言います。
私は驚きました。
152ジェニーが缶ジュース1本分という世界で、2億ジェニー分もお菓子を買うことは並大抵ではありません。
一体どれだけのお菓子を買ったのでしょうか。
そこで私が、日本のお菓子を買った場合に、2億ジェニーでどこまで買い物ができるのか試算してみようと思います。

2億ジェニーでどこまでお菓子が買えるのか

(『HUNTER×HUNTER』8巻102p参照)

まず、2億ジェニーを日本円に換算しましょう。
コミックス8巻でグリードアイランドというゲームを買う際に、「※1ジェニーは約0.9円」という備考があります。
これを参照すると、2億ジェニー≒1億8000万円という計算になります。

因みに、全日本菓子協会が発表している菓子統計によると、平成28年の日本人1人当たりの菓子への支出額は1ヶ月2326円です。
これを4年分としても、2,326×48=11万1648円にしかならないため、いかにキルアの購入額が飛び抜けているか分かります。

(『HUNTER×HUNTER』13巻74p参照)

次に、キルアの買っていたお菓子の種類を推測します。
お菓子と言っても色々ありますからね。
コミックス13巻でゴンと作戦会議をしている際に食べていたのは、
パッケージから察するにクラッカー系のお菓子やスナック菓子、食玩のようです。

(『HUNTER×HUNTER』6巻146p参照)

コミックス6巻で記載のある「チョコロボ君」というのも、おそらく食玩の類でしょう。
チョコロボ君1個は150ジェニー≒135円ですから、卵型のチョコの中にプラスチックのロボのフィギュアが入っている感じでしょうか。
ということはキルアのお菓子の嗜好から考えて、ガトーフェスタハラダのラスクや
千疋屋のフルーツロールといった高級菓子よりも、日常的に親しめるお菓子を1億8000万円分買った方が実情に近くなりそうです。

(『HUNTER×HUNTER』6巻12p参照 赤丸は筆者)

ここは6巻12pの絵を参考に、プリン、団子、キャンディ、ポッキー、板チョコ、ケーキとしてみましょう。

実際に買うとしたらどうなるのか

では、プリンや団子など6品目を1億8000万円分買う試算をします。
1品目3000万円ずつ購入する計算です。
価格帯は、2017年10月時点でのamazon若しくは商品の公式HPを参考にしています。
小数点は、値段の場合は小数点2桁目を四捨五入、個数の場合は小数点1桁目を四捨五入しています。

【プリン】
グリコ プッチンプリン 67g×3個パック 220円
1個 73.3円
3000万円分で409,277個
これは、1年間で102,319個購入し、1日では280個購入する計算になります。

【団子】
三色花団子 約30g×10本入 516円
1本 51.6円
3000万円分で581,395本
これは、1年間で145,349本購入し、1日では398本購入する計算になります。

【キャンディ】
不二家 ポップキャンディ 1袋10本 119円
1本12円
3000万円分で2,500,000本
これは、1年間で625,000本購入し、1日では1710本購入する計算になります。

【ポッキー】
グリコ ポッキーチョコレート 2袋入り1箱(35g×2)×10個 1,880円
1箱 188円
3000万円分で159,574箱
これは、1年間で39,894箱購入し、1日では109箱購入する計算になります。

【板チョコ】
明治 ミルクチョコレート 50g×10枚 1,188円
1枚119円
3000万円分で252,101
これは、1年間で63,025枚購入し、1日では173枚購入する計算になります。

【ケーキ】
不二家 国産苺のショートケーキ 1ピース 420円
3000万円分で71,429ピース
これは、1年間で17,857ピース購入し、1日では49ピース購入する計算になります。

結果

ということで、4年間で1億8000万円をお菓子に使った場合、
キルアは1日当たり、プリンを280個、三色団子を398本、キャンディーを1,710本、ポッキーを109箱、板チョコを173枚、ケーキを49ピース買うことになるという結果が出ました。
読むだけで気持ちが悪くなってくる量ですね。
彼は、ゴンと出会うまで友達がいなかったので、この量を一人で食べていたか、家族や執事に配っていたことになります。

一人で食べていたとすると、1日当たりの摂取カロリーは、204,829kcalに上ります。

内訳は以下の通りです。
プリン:1個 95kcal×280個=26,600kcal
三色団子:1本 193kcal×398本=76.814kcal
キャンディー:1本 23kcal×1,710本=39,330kcal
ポッキー:1箱 352kcal×109箱=38,368kcal
板チョコ:1枚 279kcal×173枚=48,267kcal
ケーキ:1ピース 282kcal×49ピース=13,818kcal
合計:204,829kcal

『摂取カロリー・消費カロリー大辞典』によると、一般的な成人の摂取カロリーの目安は1,800kcal~2,200kcal前後ですので、お菓子だけで成人約100人分のカロリーに相当します。
膨大なカロリーですね。

キルアは適当なことをうそぶいているのではないか。
そう思う人もいるかもしれません。
確かにキルアの属する変化系という属性は、「気まぐれで嘘つき」な性質を持つとも言われています。

「2億ジェニーは全て菓子代に消えた」という話自体が嘘かもしれませんし、
気まぐれで大量のお菓子を買い込んだものの、飽きて結局ほとんど手を付けなかった場合もあり得ます。
でも、わざわざこんなしょうもない嘘をつくでしょうか。

となると、私にはこの説しか考えられません。
オークション編でのゼパイルさんとの行動を見るに、あながち間違ってないと思うんですよね。
それは…

(『HUNTER×HUNTER』10巻66p参照)

「キルアは単にめちゃくちゃ食べる」です。

 


参考資料

HP素材屋
HUNTER×HUNTER』6巻 冨樫義博 1999年 集英社
HUNTER×HUNTER』8巻 冨樫義博 2000年 集英社
HUNTER×HUNTER』10巻 冨樫義博 2000年 集英社
HUNTER×HUNTER』13巻 冨樫義博 2001年 集英社
NPB 統計データ
平成28年 菓子統計』2017 全日本菓子協会 
業界動向 菓子業界
amazon.co.jp
不二家
eatsmart カロリーチェック
摂取カロリー・消費カロリー大辞典
(URLの最終確認はいずれも2017年10月13日)


 

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