『のらくろ』作者の魅力に迫る企画展「のらくろであります!田河水泡と子供マンガの遊園地<ワンダーランド>」

2019/08/16 12:00

代表作『のらくろ』をはじめ、杉浦茂や長谷川町子の師として知られるマンガ家・田河水泡(1899−1989)が今年で生誕120年を迎えました。

「のらくろの玩具を手にした田河水泡」(1935年ごろ) 個人蔵  (C)田河水泡

それを記念し、9月18日(水)から、企画展「のらくろであります!田河水泡と子供マンガの遊園地<ワンダーランド>」を川崎市市民ミュージアムで開催。展示では、明治からはじまり昭和戦前期に花開いた「子供マンガ」の世界を、『のらくろ』をはじめとする当時の貴重な原画 約180点と書籍からたどります。

『のらくろ』とは?
天涯孤独の野良犬黒吉(通称・のらくろ)が、犬の軍隊の中で失敗を繰り返しながらも、徐々に出世していく。1931(昭和6)年新年号から「少年倶楽部」にてマンガ連載が始まり、戦前としては異例の全10巻に及ぶ単行本が刊行された。本作はアニメーションやレコード、キャラクターグッズやお菓子などに発展し、キャラクタービジネスの先駆けともなった。

田河水泡「入営」原画(『のらくろ上等兵』収録 1932年) 講談社蔵 (C)田河水泡/講談社  提供・株式会社講談社
田河水泡「のらくろ武勇談」原画(『のらくろ武勇談』収録 1938年) 講談社蔵  (C)田河水泡/講談社  提供・株式会社講談社

田河水泡といえば、今となってはあたりまえとなった “ストーリーマンガ” の源流を築いたマンガ家のひとり。『のらくろ』全10巻という長期シリーズの原画から、田河水泡が起こしたマンガ表現の改革と魅力に迫ります。

そのほか、1936(昭和11)年に刊行がスタートした絵本シリーズ「講談社の絵本」の原画も公開。毎月刊行される「講談社の絵本」シリーズのラインナップには、マンガの特集が毎回用意されており、多色刷りのマンガがたくさん掲載されていました。今回その中から、田河水泡の弟子でもあった長谷川町子や島田啓三などの選りすぐりの原画が多数展示されます。

島田啓三「キバツ三勇士 珍妙大試合」(『講談社の絵本 漫画博覧会』掲載 1937年) 講談社蔵 (C)島田啓三 提供・株式会社講談社
長谷川町子「イソガバマワレ」原画(『講談社の絵本 漫画と忠勇絵話』掲載 1938年) 講談社蔵   (C)長谷川町子美術館   提供・株式会社講談社

期間中に開催されるイベントもあり。詳しくはこちらをご覧ください〜。

のらくろ・アニメーション・マニアックス講座
『のらくろ』は、戦前に村田安司や瀬尾光世という一流のアニメーション作家によってアニメ化され、その人気から海賊版のアニメも大量につくられました。知られざる『のらくろ』アニメを大公開し、戦前期アニメのディープな世界を担当学芸員が解説。

日時 9月22日(日) 14時〜(約90分)
場所 1F映像ホール
定員 270名
料金 無料(要観覧券・当日先着順・開場は30分前)

 

高澤路亭新作落語会「猫と金魚」
田河水泡の知られざるもう一つの仕事、新作落語作家・高澤路亭の作品「猫と金魚」ほかを口演。

日時 10月13日(日) 14時〜(約60分)
出演 柳家喬之助、柳家小はぜ
場所 1F映像ホール
定員 270名
料金 500円(中学生以下無料・事前申込制※抽選)
申込期間 9月3日(火)〜10月3日(木)

今見てもまったく古くささを感じることのない、田河水泡のキャラクターたち。ぜひぜひこの機会に足を運んでみてはいかがでしょう〜。

【イベント情報】
のらくろであります!田河水泡と子供マンガの遊園地<ワンダーランド>

会期   2019年9月18日(水)から11月24日(日)
休館日  毎週月曜日(ただし9月23日、10月14日、11月4日は開館)
     9月24日、10月23日、11月5日
開館時間 9:30〜17:00(入場は閉館の30分前まで)
会場   川崎市市民ミュージアム 企画展示室1、アートギャラリー1
観覧料  一般700(560)円、65歳以上・大高生500(400)円、中学生以下無料
     ※()内は20名以上の団体料金。※障害者手帳等をお持ちの方およびその介護者は無料。
     ※リピーター制 半券提示で200円割引
主催   川崎市市民ミュージアム
協力   株式会社講談社

田河水泡のマンガ情報・クチコミ

田河水泡の主な作品『のらくろ』など。


マンバ通信編集部

マンガのクチコミサイト『マンバ』と連動し、「マンガが読みたくなる気持ち」「面白かったマンガを語りたい気持ち」をブーストします。