現実世界とつながるマンガ 週刊マンバ No.11 2019年1月27日(月)〜2019年2月2日(日)

2020/02/05 12:00

秒でいいマンガが見つかるクチコミサービス「マンバ」。

その1週間のクチコミ投稿・アクセス数の変化を振り返ることで、ふんわりとマンガ界の動きがわかる「週刊マンバ」。
今回は1月27日(月)〜2月2日(日)のうち、気になるマンガ4作品をピックアップ!

今週はスタッフ・アナグマがお送りしていきます!

今週のおすすめ4作品

先週よく読まれた『クチコミ』

『戦争は女の顔をしていない』小梅けいと 速水螺旋人 スヴェトラーナ・アレクシェーヴィチ

小梅けいと×速水螺旋人の強力タッグが描くのは第二次大戦期のソ連の女性兵士たちの物語。1巻発売に合わせて各所で話題となっている本作、マンバでも注目度が上昇中です。マンバには現在2本、クチコミが届いております。本編を読む前・読んだ後、両方のタイミングで目を通して、作品を味わう助けにしてほしいですね。

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たか
9ヶ月前
好きとしか言えない
ノーベル文学賞を受賞した「戦争は女の顔をしていない」のコミカライズ。1話は「従軍洗濯部長政治部長代理」という肩書を持つワレンチーナという女性に、戦争の記憶を尋ねるところから始まる。部屋にサモワールが置いてあることから、ロシアなんだろうなとなんとなくわかる。手の爪が抜け、腸がハミ出ても、臭い石鹸でひたすら洗濯。そりゃ当然誰かが汚れた軍服洗っていたはずだけど、そもそも「兵士の洗濯物を洗う役割の人がいた」ことなど想像したこともなくて、急に戦争が現実味を帯び身近に感じられた。愛情深く女の子たちを導いてきたワレンチーナが言う、「女の子は女の子ですから」というセリフが最高…。夜中に抜け出したり、森の中で踊ったり。**どんなに過酷な世界でも、変わらなかったものがある。それが「女の子が女の子らしさを失わなかった」ということ。**命のやり取りにくらべれば取るにならない些細なことだけれど、守り抜くのはむずかしいもの。「戦争ですら女の子らしさを奪うことができなかった」という事実が、現代を生きる自分にとっては唯一の救いに写った。たとえそれが、この「洗濯部隊」の少女たちだけだったとしても。苦役を耐え忍び、お互いを思いやる優しさ、いたずら心。女性が備えてる辛抱強さと明るさが愛しくて、好きとしか言えない。https://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_AM00000019010000_68/

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いさお
7日前
戦争という現象を、最大限の解像度で見つめる覚悟
 本作は、ノーベル文学賞を受賞したジャーナリストによる同名のインタビュー集を、小梅けいと先生がマンガにしたものです。第二次世界大戦におけるナチス対ソ連の戦いに兵士として身を投じ、余生を送る女性たちの肉声が集まっています。 ソ連では、男女平等を強調する共産主義思想の影響も受け、他の国よりもはるかに多くの女性が自らの意思で従軍し、最前線に立っていたのです。 皆さん、「戦争」ってどう思いますか? 日本で育った私たちは、敗戦国として徹底された反戦教育の中で生き、漠然とした「絶対あってはならないもの」といったイメージを持っています。しかし、もう日本人のほとんどは戦争を体験したことのない世代です。だから、「戦争=あってはならないもの」という公式を形式的には認識していても、なぜあってはならないのか、実際のところ自分の国が戦争に突入するとはどんな感じなのか、その中身を本当の意味では理解していません。 本作では、原作著者であるインタビュアーが、年老いたかつての女性兵士から丹念に収集した声が、情景が、丁寧に再現されています。 では彼女たちの語る戦争は、単に血も涙もない、ひたすら凄惨を極めるものであるのかといえば、そうではないのです。彼女らの語る戦争は本当に千差万別です。正気を捨てて戦地に赴き、その狂気の痕が心から消えない人、過酷な環境の中でささやかな幸せを見出した人、死の恐怖より、女性の存在を想定していない住環境への忌避が勝った人… その全てに、過酷で凄惨な環境の中でもきらめきを失わないそれぞれの個性が、人間味が、激情があるのです。 加えて、それらの当事者が(戦地にいることがイレギュラーな存在である)女性であるがゆえに、そこで語られる戦争は、私たちが知る「戦争」の視座から、少しずれています。かつて動物を愛した女性が、命を奪うことに躊躇しないようになっている自分に気づいたときの衝撃、復員後数年ぶりに履くスカートへの違和感、男ものの下着を無理やり身に着けることへの嫌悪感… そんな、これまで戦争という文脈では表出してこなかったエピソードが、次々と語られるのです。 そう、私たちがひとえに「あってはならない凄惨なもの」としてとらえてきた戦争という現象をもっと目をこらして眺めてみると、そこにはこれまで見たこともなかった多様で強烈な情景が、パッチワークのように広がっているのです。 このことから読者が思い知らされるのは、「戦争というのは決して一つの現象ではない」ことです。戦争を歴史としてしか知らない私たちは、それを「あってはならない凄惨なもの」としてひとくくりにして処理し、それ以上戦争について考えることをしません。しかし実際は、戦争というものは決して均質な現象ではありません。一口に戦場といっても、そこには個々人固有の多様な時間が、何千層にも、何万層にも折り重なっているのです! 本作は、原作の丹念なインタビュー、そして収集された物語を最大限汲んだ精緻なマンガ化をもって、「戦争という現象を眺める眼」としてはもはや最高峰と言っていい解像度を獲得し、そのレンズで戦争というものの中味を、私たちに覗かせてくれるのです。 あなたはこの作品を読むと、戦争の中で走り、生き、笑い、泣いた一人ひとりの女性の鮮烈な過去を目にすることでしょう。それらの物語を覚悟をもって受け止めた上で、「戦争」とは何なのかもう一度じっくり考えなおしてみても、きっと遅くはありません。

ComicWalkerの試し読みはコチラから!

 

『らーめん才遊記』久部緑郎 河合単

実写ドラマ化が発表された『らーめん才遊記』にアクセスが集中。なんと言っても強烈キャラで知られる芹沢サンがまさかの女性キャスト(鈴木京香さん!)になったことが大きな話題となりました。最終回を語るクチコミには早速「鈴木芹沢」に対するアツいコメントが飛び込んできていますので、芹沢サンファンは必見ですよ。

ドラマ版芹沢サン専用トピックも出来てましたので続報があればこっちも充実していくはず。議論求む!

先週アクセスが多かった『マンガ』

『リウーを待ちながら』朱戸アオ

未知の病原菌の感染拡大を扱った医療サスペンス『リウーを待ちながら』。ここ最近のニュースに触れ、作中で描かれる状況を思い起こした読者の方もいらっしゃったのではないでしょうか。本作はマンバにも多くのクチコミが寄せられているほか、マンバ通信には前田隆弘さんの連載「1巻でました!!」でのレビューや、朱戸アオ先生のインタビュー記事もございます。

『リウー』はあくまでもマンガではありますが、今世界で起きているできごとを知ろうと思うきっかけにはなるはず…。

 

『君の背に青を想う。』薄場圭

刺青を取り巻く高校生の青い春の物語…フェティッシュな渇望を描く読切作品(月刊!スピリッツ2020年3月号に掲載)のクチコミがマンバで盛り上がってます。ネット上にはなかなか情報がない読切作品の感想もすぐに共有できるのがマンバの醍醐味ですね(ダイレクトマーケティング)。

別名義での受賞経歴についてもしっかりコメントが届いています。以下で言及されている『飛べない鳥達』はこちらから読めますよ。

 

(マンバスタッフ・アナグマのこぼれ話)

個人的な話をすると映画を観るのが結構好きなのですが、今週どうしても観たい映画があって…それがこちら『音楽』です。

本作の詳細についてはMakuakeやマンバ通信での紹介記事をご覧いただければと思いますが、実はマンバもクラウドファンディングに参加しておりました。そのお返しになんとマンバのロゴを作中で使用いただいています!マンバ、さらっと銀幕デビュー済です!どんな風に登場するのかドキドキ…
マンガファン、アニメファン、映画ファン、そしてマンバファンの方全員に見ていただきたい映画『音楽』は全国で公開中です!

最後にプチお知らせですがマンバ公式ツイッターのフォロワー数が1500人を超えました!やった〜!みなさまいつもありがとうございます!まだフォローしていない方はこれを期にぜひフォローを…マンバ通信の更新もわかりますよ。

それじゃ来週もお楽しみに〜!