連載
人情マンガを読む
戦時下に繰り広げられる色街人情 滝田ゆう『寺島町奇譚』
中野晴行
2022/05/09 12:00
今回の人情マンガは、滝田ゆうの代表作『寺島町奇譚』だ。読み切り形式の連作短編で『月刊漫画ガロ』1968年12月号から70年1月号に連載。その後、『別冊小説新潮』72年初春号から秋季号に新たに4編を発表して完結した。単行 […]
今回の人情マンガは、滝田ゆうの代表作『寺島町奇譚』だ。読み切り形式の連作短編で『月刊漫画ガロ』1968年12月号から70年1月号に連載。その後、『別冊小説新潮』72年初春号から秋季号に新たに4編を発表して完結した。単行 […]
音楽と人情は相性が良い。音楽家を主人公にした人情マンガは思いのほか多いのである。そして、心を打つ作品が多い。今回紹介するさそうあきらの『マエストロ』のように。 本作は、リストラ楽団員たちと天才的な老指揮者の1ヵ月の物 […]
今回、人情マンガとして取り上げるのは滝沢聖峰の『女流飛行士マリア・マンテガッツァの冒険』だ。『ビッグコミックオリジナル増刊号』で2014年3月号から連載。単行本は8巻まで出ている。 舞台は1920年代のヨーロッパ。オ […]
今回紹介する『シャーロッキアン!』は、名探偵シャーロック・ホームズを愛し、彼の登場する作品の研究を続ける「シャーロッキアン」*と呼ばれる人々を描いた異色のミステリ・人情マンガである。 『漫画アクション』に、2010年か […]
人情マンガを紹介する本シリーズもまもなく1年になる。満を持して今回取り上げるのは、人情マンガのマエストロ・高井研一郎(2016年没)の作品だ。 高井と言えば、原作者の林律雄と組んだ『総務部総務課山口六平太』があまりに […]
2011年3月11日に東北地方を襲った東日本大震災からまもなく11年。津波で大きな被害を受けた岩手県三陸地方の復興を支えるローカル線・三陸鉄道(さんてつ)と地域の人々の結びつきを描いたマンガを紹介しようと思う。 吉本 […]
人情マンガの主人公と言えば、温厚で思いやりのある人物ばかりと思われているかもしれない。しかし、中にはエキセントリックで他人と軋轢を起こしてばかりという主人公だって混じっている。そのほうが面白いことも多い。今回紹介する荒 […]
少子高齢化社会を救うのは人情と笑顔である。そんなことを考えさせてくれたマンガ、岩本ナオの『雨無村役場産業課兼観光係』を紹介しよう。 年3回刊の『月刊flowers』増刊『凜花』で2007年から10年まで9回にわたって […]
今回の人情マンガは、永島慎二の『若者たち』を取り上げよう。 作者の名前や『若者たち』というタイトルは知らなくても、『黄色い涙』なら覚えているのではないか。1974年秋に「銀河テレビ小説」枠で放送されヒットした連続ドラ […]
2021年はベテランマンガ家の訃報が相次いだ1年だった。年末にはギャグマンガ家の古谷三敏が亡くなった。新聞の追悼記事を読むと、代表作は『ダメおやじ』と『レモンハート』となっているのだけど、個人的には『寄席芸人伝』が古谷 […]