連載
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シン・家族の人情ドラマを読む 田亀源五郎『弟の夫』全4巻
中野晴行
2023/02/27 12:00
このシリーズも気がつけば49回。たくさんの人情マンガを読んできてわかったのは、弱い者たちがお互いを思いやり、肩を寄せ合いながら、世知辛い時代をたくましく歩んでいく姿こそ、人情マンガの魅力ということだ。 今回もそんな珠 […]
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人情は人と人の間にだけ生まれるのではない。人と動物の間に人情が通うこともある。今回読むのは、そんな人と動物の人情マンガ。飯森広一の『ぼくの動物園日記』だ。 『週刊少年ジャンプ』1972年41号から75年1号に連載。ちな […]
グルメと人情は相性が良いらしく、いいグルメマンガはいい人情マンガになることが多い。今回取り上げるあべ善太・原作、倉田よしみ・マンガの人情グルメマンガ『味いちもんめ』のように。 『アヒル物語』のタイトルで連載第1回が掲載 […]
「人情マンガを読む」と看板を掲げていながら、大切なマンガ家をひとり取り上げないままだった。 『三丁目の夕日』や『鎌倉ものがたり』で知られる西岸良平だ。 昭和30年代を舞台に、東京近郊の架空の町・夕日町三丁目で自動車修理 […]
あけましておめでとうございます。 2023年の人情マンガは、糸井のぞの『真昼のポルボロン』からはじめよう。 講談社の女性コミック誌『BE・LOVE』で2017年4号から18年9号に連載。単行本は3巻で完結している。 […]
世間では、政治家の世襲が問題になっているが、世襲そのものはそんなに悪いことではないと思う。悪いのは人情のかけらもないような人間が世襲政治家になることだ。親譲りの権力を頼って、苦労を知らず、物事を利害関係や損得勘定で判断 […]
ホテルや旅館、駅、港は人情ドラマを生む絶好の舞台だ。様々な登場人物が自然に入れ替わり立ち替わりできるからだ。これを、映画や演劇では「グランド・ホテル形式」と呼んでいる。 語源になったのは1932年のアメリカ・MGM映 […]
11月後半である。激動の2022年もあと1ヶ月と少し。今回は、晩秋のおだやかな昼下がりに合う人情マンガを紹介しよう。 勝川克志の『庄太』である。1981年に日本初の4コママンガ誌として誕生した芳文社『まんがタイム』で […]
食と人情マンガは相性がいい。食欲が、生きることに直接つながっている欲だからかもしれない。 今回紹介するのは、そばの魅力を伝える人情マンガ、山本おさむの『そばもん ニッポン蕎麦行脚』である。 『ビッグコミック増刊号』2 […]
今回は「川の人情マンガ」を紹介しよう。つげ忠男の『舟に棲む』だ。 初出は釣りマンガ専門月刊誌『COMIC釣りつり』1996年8月号から2000年5月号。もともとは4部構成の予定で描き始められた長編だが、掲載誌が休刊し […]