連載 連載 最終回 マンガ研究批評の現在【夏目房之介のマンガ与太話 その32】 夏目房之介 2024/07/31 12:00 突然ですが、本連載今回が最終回だそうです。私としてはまことに残念ですが。 初回が、2022年1月「浦沢直樹の漫勉」と諸星大二郎の「謎」なので、何だかんだで3年余続いたことになる。「与太話」と名付け、そのつど気の向くま […]
連載 連載 模写によるマンガ批評へ 僕自身のマンガ批評史（３）【夏目房之介のマン… 夏目房之介 2024/06/28 12:00 学習院大学退官後、私の後任・佐々木果教授のゼミにほぼ毎回潜り込んでいる。担当の責任もなく、学生たちの発表を聴いてコメントしたり、まことに無責任で楽しい。邪魔にならないように、とは思いつつ、ときに調子に乗って長話になった […]
連載 連載 鳥山明さんのいなくなった日3【夏目房之介のマンガ与太話 その30】 夏目房之介 2024/05/31 12:00 鳥山明は、縦の間白（コマとコマの間）より横の間白を広くとり読みやすくする工夫など、先鋭的な作品ではむしろダサく見えてしまう表現上の更新もしている。が、それが典型的に示すように、新しい革新的な表現に注目しがちな批評言説か […]
連載 連載 鳥山明さんのいなくなった日2【夏目房之介のマンガ与太話 その29】 夏目房之介 2024/04/30 12:00 前回、唐突に話を打ち切ってしまって申し訳ない。さて、鳥山明さんについての続きである。何をいいたかったかといえば、紙出版の日本マンガが未曾有の巨大市場を獲得した最盛期（80年代後半～90年代前半期）を牽引したのは、間違い […]
連載 連載 鳥山明さんのいなくなった日【夏目房之介のマンガ与太話 その28】 夏目房之介 2024/03/29 12:00 2024年3月8日、NHKBSからの取材依頼メールで、初めて鳥山明さんの訃報を知った。3月1日、68歳での逝去。ショックでしばらく頭が真っ白になった。昨年来戦後漫画の巨星が立て続けに鬼籍に入ったが、彼らについては私も割 […]
連載 連載 模写によるマンガ批評へ 僕自身のマンガ批評史（２）【夏目房之介のマン… 夏目房之介 2024/02/29 12:00 南伸坊『仙人の桃』（中央公論社）が出た。マンガ史に残すべき名作なのに、あまり評価されていないのが私としては大変に不服だ。今回、過去に何冊か出ていた本を一冊にまとめてくれて凄く嬉しい。私自身も大好きな中国志怪伝奇物の、落 […]
連載 連載 マンガのパロディを始めた頃 僕自身のマンガ批評史（１）【夏目房之介の… 夏目房之介 2024/01/31 12:00 僕がマンガによるマンガのパロディを描き始めたのは、少年画報社「ヤングコミック」1977年6月22日号の『その後の…YESTERDAY’S HERO』6頁が最初だったと思う。今も溶けかけたまま太陽の周りを回るアトムや選挙 […]
連載 連載 望月ミネタロウとニューウェーブ ジャンルについて（４）【夏目房之介の… 夏目房之介 2023/12/29 12:00 文芸別冊「望月ミネタロウ」特集に掲載されたいしかわじゅん「ニューウェーブの後の人」は、時期的には遅れて登場した望月を、いわゆる「ニューウェーブ」の流れの影響下に出て来た作家ととらえ、〈ニューウェーブを経てきているなとい […]
連載 連載 ジャンルについて（３）【夏目房之介のマンガ与太話 その24】 夏目房之介 2023/11/30 12:00 日本漫画史で異様なほど多様なジャンルが生じた時期といえば、少なくともひとつは戦後漫画の市場爆発時期、70年前後から80年代にかけてだろう。 中野晴行『マンガ産業論』（筑摩書房 2004年）では、当時の市場爆発をゴムボ […]
連載 連載 『鋼の錬金術師』と樹村みのり『彼らの犯罪』 ジャンルについて（2）【… 夏目房之介 2023/10/31 12:00 前回ゴトウユキコ『天国 ゴトウユキコ短編集』を参照して、ジャンルへの期待と裏切りについて書いた。ジャンルへの期待について、今回はまず荒川弘『鋼の錬金術師』を参照してみたい。ゴトウユキコのような裏切りはなく […]
